ロンドンで住居探し
万人には絶対に当てはまらない住居探しです。
あくまでも私の経験。駐在員の夫(無職)としての見解です。
また、詳細については現地の不動産屋の方が遥かに詳しいです。
予算の確認
これ、間違えると大変です。
日本と同様で月にいくらとか、仲介料は仲介業者次第、敷金礼金は物件次第ですが、
一番怖い間違えは、「更新毎に家賃が上がる」ことです。
会社の補助が£2,000だから~£2,000までの物件に住める~とかいってたら、次の年から足が出ます。
あと、オーナーが海外(英国外)にいて連絡のし易さとか、日本人に貸してくれる物件なのかとか、(大抵は仲介業者が日本対象にしているので大丈夫ですが)日本にいると気付かない習慣もあります。
地域
一番大事なのはどこに住むか。家ではなく、地域。
家族構成で住む場所が大分変わってきます。
- 一人
会社基準で決めればよいです。
交通の便、買い物の店、飲み屋、コミュニティなど、要素は色々ありますが、一番は会社に近いかどうかです。
ロンドンは交通が発達しており、バスも地下鉄も鉄道もタクシーも十分にあります。
しかし、ふとしたことで地下鉄の駅が封鎖されたり、1週間工事で使えないとか普通にやります。
従って、何か問題があっても仕事ができる(仕事に行ける)範囲内であればよいでしょう。 - 夫婦二人
我が家の構成です。こちらも会社基準で都会を選びました。
当然二人なので二人とも仕事に出ても問題のない場所ですが、私は仕事をせず引きこもってます。
一軒家の物件も考えましたが、それほど広くなくてよい、一軒家は通勤に時間がかかる、ということで止めました。
尤も、犬猫等のペットを飼うのであれば一軒家がいいです。
ロンドン含む欧州は動物愛護が強く、無駄に増やさないスタイルのようで、ペットの飼育不可物件がほとんどです。
後は来客があっても宿泊ができるようなツーベッドを選ぶか、自分たちの生活スペースを広く取るか、で変わります。 - 家族連れ(子供が小さい)
我が家のフラットには小さい子どもを連れた家族も多数住んでおります。
子供の預け先が英語のみでも問題ない場合は都会でもよいでしょう。 - 家族連れ(そこそこの子供がいる)
ファミリー向けは一軒家が人気あります。
フラットだと隣上下に気を遣うだとか、隣近所がうるさいとかあるかと思います。
また、都心部から少し離れれば庭付き一戸建てでもそこそこの値段で借りることができたりします。
妻の上司はこちらの該当し、時々徒歩(ジョギング兼ねて)で会社まで1時間以上かけて通勤しているのだとか…。
ロンドン中心部は地下鉄の料金設定でゾーン分けされており、そのゾーンに従うと- Zone1:観光地まで徒歩で行ける。一軒家はほぼ諦め。高級フラットがいっぱいある。
- Zone2:少し中心部から離れた観光地がある。セミデタッチドハウスであれば見つかる。
- Zone3:きっと通勤に(Zone1のオフィスに)30分以上かかる。
- Zone4:一軒家多し。
- Zone5以降→田舎
といった感じでしょうか。
どこの町(駅周辺)にはどこの国からの移民が多いとかはありますが、そこまで詳しくはありませんので…
家の種類
日本同様マンションか一軒家か、みたいなものはあります。
大きく3つ
- フラット
いわゆるマンション。専有スペースは階段なし。
入口にオートロックがあるのは普通。
ポーターがいるかどうかはそのフラット次第。
ポーターがいるだけでホテル感満載になる。
家の前までホテル感満載。
家の中はいつもの家の空間。
物件により、キッチンスペースがルームになったり、バスタブが無かったり、ベッドルームが複数あったり。
お金を節約したい人はシェアフラットをしたりする。
同じフラットの部屋に住む人を「フラットメイト」と言う。
シェアフラットはシェアハウスのマンション版で、ベッドルームは個人使用、居間は共有という使い方。
基本的にフラット内にベッドルームの横にシャワーブースがあるので風呂でかち合うことはない。 - セミデタッチドハウス
住んだことはありませんが、住んでみたいとは思います。
ちらほら街中でも見かける縦長の家です。外から見ると階段が大変そう、という印象です。間取りも長方形の部屋(道路に面している場所が短く、奥に長い)
中庭がある場合があり、その庭の使い道次第ではとても良い家になります。 - デタッチドハウス
一軒家です。大抵が道路に面して駐車場、奥に庭付き(庭無しは見たことがない)。
駐車場はあったりなかったり。家主次第で駐車場を庭にしているぽいです。
ペット飼うならここ。
交通
駅周辺はやはり人気があります。
始発駅とかは通勤時間気にしなければ結構いいかもしれない。
東京都内と同じく、都心部での乗り換えは非常に歩かされる印象。
出来ればZone2に入る前に目的のLineに乗りたいところ。
自家用車は一部区間は要注意。
ロンドン中心部は混雑するので、普段使用しない車(住人でない車)は通行料を払わないといけません。
しかも、普通に道が続いているので境目にある標識を見落として侵入してしまうと、後日請求が来るという…。
Zone2以内であれば車の必要性は皆無。
内装
家の内装は個人の好みによります。
何が必要か、何に重点を置くかは自由です。
が、ここロンドンで共通して一番気にしなければならないのは
洗濯物を外に干せない
ことです。どうやら景観を守るために禁止されているのだそうな。
そのため、どうしても室内で干すことになります。
とはいうものの、基本的に空気が乾燥しているので、しっかり干せば嫌な生乾きの臭いはしません。
では、何を気にするかというと
・風が通るか
・外から見えない場所で干せるスペースがあるか
ですね。
・風が通るか
ロンドンは結構風が吹きますが、物件によっては窓が開かないものもあるようです。
最低でも2方面、贅沢言うなら3方面窓が開くといいですね。
・外から見えない場所で干せるスペースがあるか
フラットで見晴らしのよい場所だと、観光地目の前で大勢の人が行き来するような場所もあります。
しかもそういうフラットは窓が大きく、下手をすると一面窓ガラス、という状況もあり得ます。
外部の人が洗濯物を見れてしまう、という状況は極力避けましょう。
また言うまでもなく、見えない場所で干せるスペースがあったとしても、風が通らなければ意味がありません。
可能であればそこに直射日光が入るといいですね。
空調
ロンドンの物件にはほとんどエアコンがついてません。
ここ10年ほどで建てられたフラットにはついているそうですが、一見新しそうに見えてもついていない物件は多いです。
また、ヒーターや床暖房があるようなフラットだと、暖かくなるまで30分かかったりします。(ヒーターは音もすごいですしね…)
夏は北海道、冬は東京くらいの気持ちでいればいいですね。
給湯システム
集中ボイラーなのか、個別ボイラーなのかでお湯の使用可能量が大きく変わります。
特に日本人は湯船にお湯を張りたがるので、一時的に大量のお湯が必要になります。
日本の様に瞬間湯沸かし器ではなく、どこかでゆっくりお湯を作ってるイメージです。
というのもロンドンではガスを使用しているフラットがあまりなく、コンロも電熱線が多いです。
従って、家族が多いと洗濯、食洗器、風呂と大量にお湯を消費するので、集中ボイラーの方がよいかと思われます。
最終的には金額と通勤と設備での兼ね合いになると思いますが
この国特有の事象(洗濯物が外に干せない、ボイラー式)があるので、物件によりけりです。
また、内装見学は絶対に行ったほうがいいです。
臭い、雰囲気、周辺施設、景色、経年劣化など、カタログ上ではわからないものが多くあります。
不動産仲介業者とよく相談して決めるのが一番です。
そのためは、忙しくとも複数の業者の物件を周ることをお勧めします。
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